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ペイシェントジャーニーはどう描くべき?

2026.02.16 Mon.

ペイシェントジャーニーはどう描くべき?

ペイシェントジャーニーはどう描くべき?AI活用による仮説立案と、UXによる検証プロセス

本記事は、無料動画『UX×製薬! AIと描くペイシェントジャーニー』のダイジェスト版です。動画内にはより詳細な解説に加え、実際にAIを動かしながら進める実践パートも用意していますので、併せてご活用ください。

  • こんな方にオススメ
    ・製薬業界において「自社製品をより多くの医師・患者に選んでもらう」ミッションを追求している方
    ・特に、「UX」「ユーザ理解」「ペイシェントジャーニー」に関心があり、医師や患者を理解することによる成果創出を目指している方
  • この記事の要約
    本記事では、ペイシェントジャーニー検討を含む製薬業界におけるユーザ理解活動の意義と直面しがちな困難を解説しながら、ユーザ理解活動の第一歩として、生成AIによるロールプレイを提案しています。また、実際にロールプレイの様子をご覧いただける動画も紹介しています。

ペイシェントジャーニーとは?UX分野での位置づけ

医療業界全般で重視されるペイシェントジャーニーは、病院の受診や薬の服用の前後を含めた、症状の自覚から始まる患者の一連の行動を、患者自身の視点でまとめたものです。
企業はペイシェントジャーニーを明らかにすることで、患者が企業と接点を持つタイミングやその際の懸念事項・判断軸などを踏まえた、より適切なコミュニケーションを取ることができます。

ペイシェントジャーニーはUX分野におけるジャーニー(ユーザが自身の目的を達成するまでの行動の流れをまとめたもの)の一類型です。ジャーニーづくり一般に必要なユーザ理解の方法論は、ペイシェントジャーニーだけでなく、ドクタージャーニー(医師による一連の行動)の検討にも応用が可能であり、この記事でも、医師・患者を総称する「ユーザ」という表現を主として使いながら、双方に活用可能な方法論を解説します。

なぜジャーニーが必要なのか?製品採択の鍵はUXにあり

製薬業界におけるUX活動では、製品スペックに関する情報充実に注意が偏りがちですが、UX活動の本質は、単なる情報提供に留まらず「ユーザが知りたいこと・困りごと」の構造を捉え、それに応えること。医師や患者の疑問や行動に沿った、適切なタイミング・内容のコミュニケーションを取ることで、製品の認知・採択を促進することができます。

-医師と患者、どこまで理解すればよいのか

ユーザ理解で目指すべき状態は「ユーザが見ている世界」を言語化できている状態です。医師と患者のそれぞれに対して、具体的に理解すべき項目とそれによる効果をまとめたものが以下の表です。

ユーザ理解がもたらす大きな効果は、製品の認知を拡大できる点にあります。希少疾患のように患者が製品に辿り着きにくい領域や、糖尿病のように新製品が埋もれやすい領域では特に有効です。

理解整理表
何を理解すべきか(一例) どんな効果があるか
医師理解
  • 普段の業務の様子
  • 患者と取るコミュニケーション
  • 製品選定の基準
  • 抱いている懸念や期待
  • デジタル/リアルの医師接点を最適化することで、 自社製品の効果や魅力を最大限伝えられる
患者理解
  • 通院中や診察前の行動
  • 医師と取るコミュニケーション
  • 製品選定の基準
  • 抱いている懸念や期待
  • 患者向けの情報提供/支援提供を最適化することで、 患者による自主的な製品選定を促せる
  • 医師が普段接する患者の理解が深まることで、 医師の日常生活の理解も深まる

 

製薬業界におけるUX活動のプロセス

一般的なUX活動と同様、製薬業界におけるUX活動は以下のようなプロセスで進みます。ペイシェントジャーニーの策定は、このうち「4. 調査結果の分析・モデル化」で行われるもので、それ単体を目的に行うものというより、その先の施策検討に必要な過程と言えます。

1. 一次情報の収集
2. ユーザ仮説の立案
3. 実ユーザへの調査
4. 調査結果の分析・モデル化
5. 施策への反映
6. 施策の効果検証

実際に活動を進める際は、ユーザ仮説や施策仮説の立案と検証を複数回繰り返すことで、より精度の高い理解、より効果的な施策を目指します。

ユーザ理解は何から始めるべきか?仮説立案の意義と障壁

ユーザ理解を深めるには、観察やインタビューで実ユーザと接することが効果的ですが、十分な学びを得るためには事前に仮説を立てる必要があります。製薬業界でユーザ理解が困難になりがちな背景には、企業がユーザ(医師、患者)と直接の接点を持ちにくく、ユーザに対するイメージ不足から仮説を立案しづらい構造があります。

-仮説のあるユーザ調査と、仮説のないユーザ調査の違い

「ユーザは製品を選ぶ前後で、こんな行動をしているだろう」「ユーザはこのことに困っているだろう」といった仮説を持ってユーザ調査を行うと、その仮説と異なる動きをユーザが見せた際に鋭く気づくことができます。

しかし仮説立案が不十分だと、漫然とユーザの行動を眺めるだけに終始してしまい、「ユーザはこうやって行動するのか」「だいたい思った通りだった気がする」と曖昧に納得してしまいます。同じ時間のユーザ調査からより深い気付きを得るためにも、仮説は不可欠と言えます。

-製薬業界でユーザ理解を始めにくい、構造的な理由

製薬業界における基本的な商流は、「製薬会社→医薬品卸売→病院(薬剤部)→医師→患者」とモデル化されます(処方薬の場合)。この構造上、企業と医師・患者との間に直接的な接点が生まれにくく、ユーザ調査で十分なアウトプットをもたらすような詳細度の高い仮説が立案できないというケースが少なくありません。
ユーザ理解を深めるには、観察やインタビューで実ユーザと接することが効果的ですが、十分な学びを得るためには事前に仮説を立てる必要があります。製薬業界でユーザ理解が困難になりがちな背景には、企業がユーザ(医師、患者)と直接の接点を持ちにくく、ユーザに対するイメージ不足から仮説を立案しづらい構造があります。

製薬業界でユーザ仮説を作るための最初のアクションとは

ユーザ接点を持ちづらい製薬業界での仮説立案には、生成AIに擬似のユーザとして振る舞ってもらうアプローチが有効です。社会一般に対する知識を広く有するLLM(大規模言語モデル)を用いれば、製品を扱いうる医師や使用しうる患者を、低コストかつ高速で再現可能です。

具体的な指示や回答の内容は、生成AIと実際にやりとりする様子をご覧いただけると簡単にイメージできます。

無料動画『UX×製薬! AIと描くペイシェントジャーニー』の13分10秒から始まる実践パートでは、生成AIと対話しながら、製品を使う患者の生活や困りごとに対する仮説をつくる過程をご覧いただけます。AIに指示を出す際の一般的なコツも併せて紹介しているので、ぜひ動画を見ながら、お手元でAIとの対話を実践ください。

なお動画では、生成AIとの対話を経た後に必要な、生身のユーザを対象とする調査のポイントも紹介しています。ぜひ、医師理解・患者理解に向けた最初のアクションとして、本動画をご活用ください。

UX×製薬をもっと知りたい方へ

  • Q. 患者理解・医師理解に有効なツールはある?
  • A. デジタル上のユーザ行動は、『USERGRAM』などのツールなどで取得、分析できます。ただし、行動データを分析して改善策を考えるには、ユーザがサイトなどを訪れる目的や抱えている困りごとを理解している必要があるため、やはりユーザ仮説の検討・検証は欠かせません。
    解析ツール『USERGRAM』について

  • Q. 患者や医師に対するユーザ調査はどの規模で行うべき?
  • A. 精緻な仮説をもとにした行動観察調査の場合、最大10名ほどのサンプルから十分な理解を得ることが出来ます。個々のユーザが持つ価値観や意見ではなく、ユーザが置かれた状況に注目することで、同様の状況におけるユーザ行動を高い再現性を持って検証可能です。
  • Q. 患者理解・医師理解活動のパートナーやコンサルタントはどう選ぶべき?
  • A. 協業パートナーの選定においては、自社が患者理解・医師理解を何に活かしたいのかを考えることが重要です。患者理解・医師理解は、既存接点の改善や、新規接点の構想・開発、全社方針における戦略策定などに活かすことができますが、ユーザ理解そのものに専門的な知見を持つパートナーとの協業では、そのすべてを網羅できます。

    ビービットは2000年の創業以来、多くの大手企業と協業しながらユーザへの理解をビジネスに落とし込んできました。処方薬 / OTC双方を含む製薬業界の皆様へのご支援や講演にも、豊富な経験がございますので、患者理解・医師理解にお困りの際は、ぜひお気軽にお問合せください。

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