Date : 2019

02

19Tue.

「体験設計」の苦労とやりがい -若手コンサルタント座談会

事業のこと

エクスペリエンスデザイン

10月末、ビービット会議室。エクスペリエンスデザイン(XD)部門のコンサルタント4人に集まってもらい、入社からこれまでの仕事を振り返る座談会を開催しました。参加してくれたのは、この4人!
進藤さん(ページ上部の写真左) 入社6年目。学生時代はミズスマシの研究をしていたという生き物大好き理系女子。プロジェクト責任者やってます。
玄ちゃん(写真中左) 入社4年目。台湾留学時代にビービット台北オフィスでアルバイトをしていたことがきっかけでビービットに入社。貢献とグローバルがモチベーションの鍵。
沙紀ちゃん(写真中右) 入社4年目。専攻していた心理学が仕事につながることに惹かれて入社を決意。ここぞというときの粘り強さに定評あり。
嘉一さん(写真右) 入社4年目。大企業志望から一転、ベンチャー志向になったところで学生時代の先輩に誘われてビービットへ。コミュ力の高いムードメーカー。 さあ、根掘り葉掘り聞いちゃいましょう!

コンサルタントとして入社、それぞれの苦労

まず最初は、入社した頃の話から。みんな「コンサルタント」としてビービットに入社したわけだけど、実際入ってみてどうだった?

玄ちゃん:やってみるとあんまり「コンサル」っていう感じじゃないなって思いました。


嘉一さん:確かにコンサルっていうと、頭のいい人がフレームワークに当てはめて華麗に課題を解いていく、みたいなイメージがあったけど、実際にはもっと地道にやっていく感じで、「お客さんと一緒に手を動かして成果を出していく人」だなって思ったなぁ。


進藤さん:私はコンサルタントはプロフェッショナルだと捉えてて、平井さん(注:XD部門の責任者)がよく「プロなんだからちゃんと提案しろ」って言うんだけど、そういうプロとしての責任感を持って仕事をする姿勢が好き。

2015年の新入社員歓迎会にて

確かに、世にいう「コンサル」とはちょっと違う感じがするかもね。入社直後はやっぱり苦労もあった?

玄ちゃん:1、2年目のころは”コンサルタントとして価値を出すために何をするべきか”がわかってなかったから、先輩やマネージャーにはずいぶん迷惑かけたと思います。
あのころは、仕事を作業の集合体みたいに捉えていて、自分のタスクにだけ向き合ってたから、それじゃいいものはできないよねって今振り返ると思います。


嘉一さん:僕が忘れられないのは、クライアントからのフィードバックで「愛がない!」って言われたことですね。提出した画面設計書の右上に、大きく書かれてたんです。

すごいフィードバック!

嘉一さん:その日は泣きましたね。フォローしてくれるマネージャーの言葉でまた泣いたりして。
今、その画面設計を見ると確かに愛がないなって思います。僕も玄ちゃんと一緒で、自分のタスクだけ見てて、クライアントやユーザに向き合ってなかったんだなぁって。


沙紀ちゃん:私もそういう経験あります。それまでは自分もユーザになり得るような商材のプロジェクトばっかりやってて、初めてBtoBのプロジェクトにアサインされたとき。
商品のことも業界のことも何もわかってなくて、クライアントにお叱りを受けました。プロジェクトを2週間ストップさせて、先輩の力も借りて必死でリカバリしたんです。
そこですごく反省して、たとえ商材が自分に身近なものじゃないとしても、クライアントがやろうとしてることは世の中を良い方向に変えることだから、そこを信じてそのために頑張らなきゃって思いました。

廣橋 沙紀(ひろはし さき)

北海道札幌市出身。京都大学文学部行動文化学心理学専修を卒業後、2015年にビービット入社。XDコンサルタント。お肉好きで、食べログランキング上位を制覇したいと思っている。北海道日本ハムファイターズのファン。

進藤さん:プロジェクトの苦労もあったけど、私が一番苦しかったのは、自分の考えをマネージャーにいくら伝えても通じなかったことかな。

それは、考えてることが間違ってたの?それとも伝え方の問題?

進藤さん:伝え方だと思います。その頃は、相手が物事をどう捉えているのかを考えずに話してたから。相手の立場で考える、整理して伝えるっていうことをだんだん覚えていって、少しずつ相手の考えや思考のクセを踏まえてコミュニケーションできるようになっていきました。この力は社内コミュニケーションだけでなく、お客様に何かを伝えるときにも役に立ちますね。

なるほど。当たり前だけど、みんな苦労があって、そこから学んで成長してるのね。

やりがい、達成感、好きなこと

じゃあ次に、今の仕事の何が好きか、どんなときにやった!って思えるのか、教えてもらえますか?

嘉一さん:達成感を感じるのは、仮説が当たったときかなぁ。当たるって言っても角度みたいなのがあって、ユーザ調査(注:ユーザ行動観察調査)やってる中で「だいたいこんな感じで合ってたな」っていう時と、バチッとハマる時があって。うまくハマったときには、モニタールームで思わずガッツポーズ出ちゃいます(笑)。


一同:あるある(笑)。


嘉一さん:基本的にコンサルって、自分が考えたことが否定される仕事だと思うんですよ。否定されて、そこからより良いものに進化させていくっていう。だからこそ、仮説が当たって、これでみんな幸せになるなって思える瞬間はすごく達成感を感じます。

山田 嘉一(やまだ かいち)

岐阜県岐阜市出身。京都大学経済学部卒業後、2015年にビービット入社。XDコンサルタント。最近のマイブームは仕事終わりにアイドルの動画を見ること。東京ヤクルトスワローズのファン。

玄ちゃん:僕の場合は、自分の仕事が何に貢献するのかを具体的にイメージできると達成感ありますね。世の中の人がサービスを使うときにより満足感や快適さが高まったり、業務用のツールが使いやすくなって無駄な仕事から解放されたりするって思うと、意味あることできてるじゃんって思える。
もし売上だけをあげろって言われたとしたら、モチベーションが上がらないかも(苦笑)。


沙紀ちゃん:私は小さい達成感、ていう意味だと、画面1ページ作ったとか、打ち合わせ1回終わったとか、そういうところでも感じられます。大きいのでいくと、いろんなインプットを揃えて、自分で考えて、これだ!って道が開ける瞬間が好き。


進藤さん:自分で考えてて、思考が一段ジャンプする、こう解釈すればいいんだって思える瞬間は私も好きだな。


玄ちゃん:ユーザ調査はやってる間中、頭はフル回転だし、体力も使うし、別室でクライアントが見学してるからうまくやらなきゃっていう緊張感もあるし、正直モニタの人が来なければいいって思っちゃう瞬間もあるけど…


一同:わかる~(笑)。

沙紀ちゃん:でも、調査でわかったことから思考がジャンプすると、結果よかったなって思うんですよね。


玄ちゃん:そうそう。ちゃんと全部が最終的なアウトプットにつながっていくからね。プロセス自体で好きなのは、コミュニケーションを実際の画面に落とし込む「画面設計」かなぁ。


進藤さん:時間が十分にあれば、でしょ?


玄ちゃん:う、さすが進藤さん、するどい(苦笑)。でも、時間がない中でもどんどん画面が良くなっていく過程って楽しいんですよ。
最近は、ある業務用ソフトウェアのUI・UXを改善する案件で、毎週毎週調査してはプロトタイプを修正するという進め方を提案してやっていて(注:2ヶ月程度のプロジェクトで調査は2~3回実施するのがスタンダード)、毎週モニタの方に来ていただいて調査をしています。
前回の調査で出てきた改善のヒントを数日で画面設計まで落とし込むのは正直大変だけど、楽しいなって。最初から完璧なものなんて作れないけど、回を重ねるごとに良くなっていくっていうのは、誰でもバリューを出せる近道なんだと思います。

鈴木 玄太(すずき げんた)

埼玉県和光市出身。東京大学文学部言語文化学科英語英米文学専修卒業後、2015年にビービット入社。XDコンサルタント。学生時代はAIESEC(海外インターンシップの運営を行う学生団体)に所属。長期休みがあれば海外旅行、最近行ったのはウズベキスタン。

嘉一さん:なんかさ、玄ちゃん良いこと言おうとしてない(笑)?


玄ちゃん:いや、ほんとにそう思ってるんだって(焦)。毎週調査やってるとお客さんとも信頼関係が強くなるし、こういうプロジェクトの進め方自体は向き不向きがあるけど、僕はこれが向いてるなって。

プロジェクトの進め方って、型にはまってるわけじゃないんだ?

嘉一さん:けっこう自由度高いですよ。


進藤さん:バリューの源泉はやっぱりユーザ調査だからそれを中心に組み立てることが多いけど、サイトアンケートやったり、実際に店舗に行ってみたり、自分で必要だと思うことをやれる感じだよね。


玄ちゃん:2年目くらいまでは与えられた枠組みの中で頑張って、僕の場合は3年目くらいから「もっとこうした方がいい」っていうのを考えられるようになったかな。


沙紀ちゃん:よくあるのは、提案段階では調査は1回って言ってるけど、もっと増やしたいですって言うとか。最近は提案から一緒にやることも多いので、自分のやりたいように提案してもらったりもしてます。


玄ちゃん:それが一番いいよね。


嘉一さん:目的に照らしてまっとうなことだったら、誰も否定しない。

玄ちゃん:あ、自分こそ良いこと言おうとしてるじゃん(笑)。


進藤さん:ほんとだ(笑)。まぁでも、そういう雰囲気はやりやすいよね。

入社当初の右も左もわからない状態から、どうやって「こうやった方がいい」って提案できるところまで成長してきたのかな。

沙紀ちゃん:基本的には先輩のまねっこです。こうやったら失敗するとか、こうやったらうまくいく、っていうのを自分の中に溜めていく、みたいな。


嘉一さん:プロジェクトのやり方も高速プロトタイピング、徐々にピースを溜めていって、最終的にいろんなところに効いてくる。


進藤さん:あ、ほら、また良いこと言おうとして(笑)。

進藤さんは後輩育成にも関わってると思うけど、成長のポイントはどんなところだと思う?

進藤 利矢子(しんどう りやこ)

奈良県橿原市出身。京都大学大学院生物科学専攻修了後、2013年にビービット入社。XDシニアコンサルタント。犬1匹、猫1匹、両生類(イモリ)1匹を飼っている。最近はまっているのは「メギド72」というスマホゲーム。

進藤さん:うーん、私から見たらあれもやった方がいいなって思うことがあっても、最初のうちはやること増やすとパンクしちゃうから、まずは型を覚えてもらうところから。それができるようになったら、だんだんオーダーを増やしていくって感じです。

なるほど。相手の状況をみて、それに合わせてちょっとずつ伸ばしていくのね。

「ビービットのコンサルタント」で身につくこと

次はちょっと視点を変えて、ビービットのXDコンサルをやっていると、どんなことが身につくのか、教えてください。

進藤さん:ビービットでコンサルやったら、なんでもできるようになるんじゃないかな。XDの方法論としてUCD(User Centered Design、ユーザ中心設計)って言ってるけど、それって要は相手の立場に立って考える、ってことでしょ。人に何かを伝える時でも、動いて欲しい時でも、ベースになるスキルだと思う。
プラスでクライアントワークもやっているから、人に説明するとか、プロジェクト設計するっていう力もつくし。

沙紀ちゃん:やりきる力、納得できるところまで品質を高める粘り強さも身につきますよね。知識なんて必要になったら勉強すればいいだけだから、そういう姿勢ができていれば、どこに行っても成果を出すまで頑張れる人になると思います。


玄ちゃん:XD部門に限らず会社全体としてユーザに貢献するっていう軸が明確だから、他の仕事をする時でも、一番貢献したいのは誰なんだっけ、そのためにどういうシナリオを描いたらいいんだっけ、って考える癖はついたよね。

なるほど。じゃあ、そういう力を生かして、今後どんなことをやりたいのか、夢、みたいなものがあったら聞かせてください。

玄ちゃん:今のXDって、望ましくない状態にある人を幸せにする、っていうことをやってるけど、対象は日本の、ある程度大きい企業が提供してるサービスを使う人に限定されてますよね。僕は自分が幸せにできる人の範囲を広げたいと思ってるので、グローバルに出ていくとか、貧困などの苦しい状況の中にいる人に寄り添うようなサービスや体験の設計に関われたらいいなって思ってます。

嘉一さん:僕はシンプルに、まっとうに社会が良くなればいいなって思ってるから、まっとうなビービットがまっとうに成果出していれば、社会はどんどんまっとうになっていくんじゃないかなって。だから自分は、まっとうにプロジェクトをやっていく。


玄ちゃん:「まっとう」って言いすぎ(笑)。でも大事だよね。ほんとに使っている人のためになるのか、その感覚がちゃんとある人と一緒に働きたい。

女性陣はどう?

沙紀ちゃん:私、最終目標は専業主婦なんで…

ビービットの女性コンサルって、なぜか代々そういう人多いんだよね(笑)。

沙紀ちゃん:そうなんですか(笑)。だから、それまでに働くだけ働いて、貢献できるだけ貢献したいなって思ってます。


進藤さん:私はオーストラリアでタスマニアデビルと一緒に暮らしたい!

嘉一さん:ビービットもコンサルも関係ない(笑)!

最後に出たね、進藤節(笑)。じゃあきれいにオチがついたところで、4人とも今日はありがとうございました!

一同:ありがとうございましたー!

普段はマネージャーと2人でプロジェクトに取り組むことが多く、どちらかというと黙々とホワイトボードやパソコンに向かっていることの多いコンサルタントという職種ですが、仕事を離れるとこんなに和気あいあいとした雰囲気なんです。
印象的だったのは、お互いのプロジェクトのことをよく覚えていること。大人の事情で今回カットした場面でも、「あの時はつらそうだったよね」「あれはいいプロジェクトだったよね」という会話がたくさんありました。

辛い時も、嬉しい時も、仲間がいるから頑張れる。そして、お客様とその先にいるユーザのために全力を尽くす。そんなビービットのコンサルタントにご興味のある方は、ぜひお気軽にご連絡ください。

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