プレスリリース2024.01.10 Wed.

ビービット、シリーズBラウンドで12億円の資金調達を実施

生成系AIなど先端技術を活用したUX向上の支援力を強化

株式会社ビービット(本社:東京都千代田区、代表取締役:遠藤 直紀、以下「ビービット」)は、株式会社山陰合同銀行、株式会社ベネッセホールディングス、三菱地所株式会社、楽天証券株式会社、Turn Cloud Technology Service Inc. などを引受先とした第三者割当増資により、シリーズBラウンドにて総額12億円の資金調達を実施したことを発表します。このたびの調達により、累計資金調達額は約37億円となります。

ビービットの事業進捗

ビービットは、2000年の創業以降、数多くの大企業のデジタル技術を活用したUX(ユーザ体験)の戦略立案・設計・改善によるビジネス成果創出を支援しているプレイヤーです。「DXの目的は新たなUXの提供」であることを掲げ、発行部数22万部を超えた書籍『アフターデジタル』シリーズ(日経BP)などを通じて、体験志向の経営・事業運営の重要性を多くのビジネスパーソンに広めてまいりました。事業としては、体験志向の事業戦略立案、新規サービス立ち上げ、さらには日々のUX改善業務のプロセス導入と成果創出に取り入れて成果を生み続けるための伴走支援とその基盤となるSaaSの提供を行っています。

2020年7月には、創業以来初めてとなる25億円の外部資金調達を行い、台湾のMarTech企業Omniscient(現 beBit TECH)の買収、同社が開発するEC向けCRMソリューションOmniSegmentの国内リリースなど、積極的なグローバル事業の拡大とソリューション強化を進めてきました。戦略支援やUXグロースOpsを含んだ大規模案件およびUXグロースOps Lite(USERGRAMを含む)などがターゲットとする中小規模案件の受注も堅調な伸びを見せています。さらに生成系AIの興隆に先駆けて、これまでもAI研究者である矢野和男氏の社外取締役就任や、OmniSegmentでの生成系AI機能のローンチなど、先んじて最先端技術のUX活用に動いてまいりました。

資金調達の目的と今後の展開

企業のDXが進む中、「サービス単体ではなく組織全体が提供する体験価値をどのように創造・向上させるか」「生成系AIなどの先端技術をどのように企業が提供する体験価値に昇華させるか」など、顧客体験と技術に関する課題が大きくなっています。そうした背景の中、最先端技術を生活に溶け込むUXに変えていくことが、ビービットが取り組むべきこととして、より活動を大きくしていく所存です。

今回調達した資金によって、さらなるソリューション強化および人材採用を含む組織体制の強化のための投資を進めてまいります。ソリューション強化においては、AIなどの先端技術への投資を積極的に行い、グループ全体で各グローバル拠点の知見を蓄積・共有しながら、「UX×テクノロジー×グローバル」のケイパビリティを強化します。また同時に、山陰合同銀行、ベネッセホールディングス、三菱地所、楽天証券、Turn Cloud Technology Serviceとの業務提携を通じて、互いの事業拡大を目指していきます。

今後もビービットは、「役に立つことがビジネスの主目的となった一兆スマイル社会」を目指し、最先端テクノロジーを活用した顧客体験の向上を支援してまいります。

資金調達の概要

調達金額:12億円
調達方法:第三者割当増資
引受先:株式会社山陰合同銀行、株式会社ベネッセホールディングス、三菱地所株式会社、楽天証券株式会社、Turn Cloud Technology Service Inc. (騰雲科技服務股份有限公司) ※五十音・アルファベット順
資金用途:さらなるソリューション強化および人材採用を含む組織体制の強化

引受先からのコメント

株式会社山陰合同銀行
東京地区担当 常務執行役員
景山 英俊 様

当行は、中期経営計画の重点施策の1つにDX推進を掲げ、非対面チャネル(スマホアプリ、WEB 取引機能)の利便性向上により、お客様との接点を創出するとともに、データを活用したきめ細やかな対応でお客様満足度を高めることを目指しています。
ビービット社の遠藤社長は当行の地元である山陰のご出身です。その遠藤社長が経営するビービット社は大手企業との取引実績が豊富であり、UXのリーディングカンパニーとして今後も事業拡大による成長性が見込めるものと判断し、出資いたしました。
当行は、共通のルーツを持つ遠藤社長とともに、ビービット社の提供する UX 向上が多くの企業様に届き、同社が目指す「自己実現できる善い UX に溢れ、それを自由に選び取れる社会、自由なアフターデジタル社会の実装の実現」に向けて、事業展開をサポートし支援いたします。

株式会社ベネッセホールディングス
専務執行役員 CDXO 兼 Digital Innovation Partners 本部長
橋本 英知 様

教育・介護の領域で、ベネッセの商品・サービスは、過去から非常に多くのお客様にご利用いただいてきました。ただ、時代やテクノロジーが変化する中で、お客様の期待にお応えし続けるためには、商品・サービスのDXが必要不可欠になります。
ビービット社には、過去からUX向上のための支援をいただいてきましたが、DXを進めていく上で、UXはセンターピンになると考え、今回の資本業務提携に至りました。
ベネッセの企業理念である「よく生きる」の実現を、ビービット社と共に目指していくとともに、我々が実践から得たナレッジを、ビービット社を通して、社会に還元していきたいと思います。

三菱地所株式会社
執行役員 コマーシャル不動産戦略企画部長
井上 俊幸 様

三菱地所グループは、まちづくりを通して「真に価値ある社会の実現」を目指しています。そのためには「まち」の主役である人や企業の体験価値(UX)向上に今まで以上に徹底的に向き合い、まちの可能性を見出し、拡げていくことが重要です。
こうした「まちづくりのシフトチェンジ」を強力かつスピーディーに推進するための価値共創パートナーとしてUX変革のリーディングカンパニーであるビービット様との協業を進めていくこととなりました。
両社の協業によって「まち」の主役である人や企業がより輝きを増す真のスマートシティの推進と協創のまちづくりを進めて参りたいと思います。

楽天証券株式会社
代表取締役社長
楠 雄治 様

楽天証券は、2023年12月に1,000万口座を超え、多くのお客様にご利用いただいています。証券業界では、2024年開始の新NISA制度などを追い風に、さらに若年層の資産運用ニーズが拡大していくと考えています。一方、手数料無料化やポイント還元競争など、競争環境は激化しております。その中でユーザエクスペリエンス(UX)のリーディングカンパニーであるビービット様と資本業務提携を行い、各サービスおよびウェブ画面やアプリのUXを磨いていくことで、“最高の投資体験、資産づくりの体験ができるのは楽天証券”というポジションを確立していくのと同時に、ビービット様の今後の成長に、当社も協業・ご出資により伴走させていただければ幸いです。

Turn Cloud Technology Service Inc.(騰雲科技服務股份有限公司)
董事長
梁 基文 様

当社は台湾で上場している大手ソフトウェアベンダーです。あらゆるDX ソリューションを顧客に提供しており、現在台湾の百貨店市場のシェア70%を誇るとともに、東南アジアおよび中国においてもバリエーション豊かなソリューション構築と導入実績があります。クラウドアプリケーション、AI、ビッグデータ分析、フィンテック、デジタルマーケティング、スマートターミナル統合などの技術を駆使しながら、オンライン・オフラインを統合したビジネスモデル構築を支援し、顧客の業務効率と売上の最大化をサポートしています。
ビービットのユーザーエクスペリエンスの知見と、当社のスマートインタラクション技術を組み合わせることで、スマートシティ・スマートリテール領域における新しいソリューションの開発ならびに新しい市場の開拓を加速していきます。顧客により広い領域のソリューションを提供することが可能になることに加え、グローバル市場への拡大を加速し、互いに高め合うWin-Winの関係を築いていきたいと考えています。