2008年07月22日

携帯サイトでのユーザナビゲーションのコツ

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ユーザビリティコンサルタント
東 美和子

携帯サイトのユーザビリティはPCサイトと異なる部分が多く、携帯サイト特有のtipsが存在します。今回は、携帯サイトでのページ分割と、ページ内リンクの活用についてご紹介します。

「携帯電話=PCの代替」ユーザ(インターネットは基本的にPCで利用するユーザ)には、「携帯サイトでは毎回ページの読み込みに時間がかかって不便、面倒だ」という感情が共通しています。つまり、なるべく少ないロード回数で情報を入手したいというニーズがあります。

従って、同じ量の情報を伝えるにあたって、


  • ページを複数に分割し、ページ遷移させる(ロードが必要)
  • 1ページに情報をまとめ、ページ内リンクでコンテンツ間を移動させる(ロードが不要)
という2種類の方法では、後者の方が「携帯電話=PCの代替」ユーザに好まれ、より多くの情報に接してもらうことができます。

実際、ページを複数に分割した場合、弊社のユーザビリティテスト(ユーザ行動観察調査)では図1のような行動が観察されています。
インデックスページへ戻ることを繰り返し、「面倒だ」と感じた時点でそのサイトへの興味を失い、閲覧を止めてしまうのです。
152-01.GIF

一方、1ページに情報をまとめ、ページ内リンクで誘導した場合の行動は図2のようになりました。
データを一度に読み込んでいるので毎回ロードするストレスが無く、全てのコンテンツに目を通す確率が上がりました。
152-02.GIF

携帯サイト閲覧中のユーザは、リンク先が別ページであるか同ページであるかは気に留めていません。よって、長いページでユーザをナビゲートするには、ページ内リンクが有用です。

また、これは都市圏限定ですが、1ページの情報が多いことについて、「地下鉄に乗っているときでも、駅で読み込んでおけば、駅と駅の間でたくさん読める」と、ロード間隔の長さをメリットを挙げるユーザもいます。

サイト(またはカテゴリ)で伝えたい情報やユーザを導きたいゴールによって、ページを分割するか1ページにまとめるかの判断は異なりますが、ターゲットユーザが「携帯=PCの代替」ユーザであれば、今回ご紹介した特徴、「ロードのストレスが高い」「ページ内リンクでも気にしない」は考慮に入れておくと良いでしょう。

※ページ容量の目安について
1ページで表示できる容量は機種によって異なるため、調査が必要です。
ドコモの各機種のキャッシュ容量は以下のURLで確認することができます。
http://www.nttdocomo.co.jp/service/imode/make/content/html/notice/other/
(ページ下部)

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