Date : 2019

08

08Thu.

カスタマーサクセスのファシリテーション勉強会にお邪魔してきました

事業のこと

USERGRAM

設立して1年が過ぎたカスタマーサクセスチーム。USERGRAMの活用支援に向けて日々試行錯誤すると共に、チーム内でのナレッジ共有の動きも活発に行われているようです。今日は先日行われた「ファシリテーション勉強会」について、お伝えします。

スタートダッシュプログラムの鍵は基礎ワークショップ

ファシリテーション勉強会を企画したのは一兆スマイル新聞でもグラレコでおなじみの大松さん。実はワークショップデザイナーの資格を持っているのだとか。まずは開催したきっかけを聞いてみました。

大松:現在、カスタマーサクセスでは、USERGRAMの導入を決めてくださったクライアントに対して、スタートダッシュプログラムを実施しています。

<スタートダッシュプログラムの流れ>

【まずは宿題】
・USERGRAMを実際に使って分析してもらい、気づきや疑問点を挙げてもらう
  ↓
【基礎ワークショップ】
・USERGRAMを使って行動観察
・観察結果から改善案の立案
  ↓
【宿題①】
・個人での観察・ワークシート
  ↓
【対面ワーク】
・ワークシートに対し、発見を得やすくするためのフィードバック
・今後の活用イメージの検討
  ↓
【宿題②】
・個人での観察・ワークシート
  ↓
【修了式】
・ワークシートに対し、企画を出しやすくするためのフィードバック
・プログラム全体の総括
・今後の活用支援についてご相談


大松:スタートダッシュプログラムの肝となるのが、基礎ワークショップです。

これは、USERGRAMをどのように使ったらいいのか、どういう着眼点を持って日々のマーケティングを改善していくべきなのか、活用イメージを持ってもらうことを目的にしています。

ワークショップはグループワーク形式で行っていて、まずは皆で一つの画面を見ながら気づきや感想を共有していただきます。
ここでは自由に発言をしてもらうように働きかけていて、「定性分析ってこんなこともわかるんだ!」と視野を広げてもらっています。
そこで出てきた気づきをもとに、みんなで改善案を考える…という流れで、改善策の立案まで体感いただきます。

難しいのは、グループワークは生き物なので、同じプログラムを用意していても、会社さんごとに流れが全く変わってきてしまうことです。USERGRAMを活用してもらえるようになることが目的なので、グループワークによって「こう使ったらうまく行く」というイメージを持ってほしいのですが、参加者のUSERGRAMに対する理解度や参加者同士の関係性によって、なかなかうまく行かないこともあります。こうしたときにゴールに近づけるのがファシリテーターとしてのカスタマーサクセスの重要な役割です。

だからこそ、カスタマーサクセスのメンバー一人ひとりのファシリテーション力を高めたいと思い、今回の勉強会を企画しました。

キーワードは距離感。ファシリティのコツとは

ファシリテーション勉強会は有志での開催だったのですが、当日、会議室には若手からベテランまで、カスタマーサクセスチームの多くのメンバーが集まりました。スタートダッシュプログラムの肝となるワークショップだからこそ、皆さんより良い場にしていきたいと強く思っている様子。

まずはアイスブレイク、「こんなファシリテーションは嫌だ」。カスタマーサクセスのメンバーから意見がどんどん上がります。

  • ずっと真顔
  • ずっとしゃべっている
  • 難しい言葉ばかり
  • 手元ばっかり見てる
  • 同じ人にしかふらない
  • 上から目線
  • 声小さい
  • 沈黙を放置してしまう
  • 脱線が多い
  • 押しつけられる
  • 参加者が何をしたらいいかわからない…

ああ、これは嫌ですね…。でも自分が仕切ろうと思ったらやってしまうかもしれません…。そうならないために勉強会では5つのTIPSが紹介されました。

  • 距離感を意識する
  • 主役は参加者
  • 安心感
  • 見守る
  • アンテナで拾う・発信する

この中で私が特に「ほお!」と思ったのが距離感について。

ワークショップで意識するべきなのがこの距離感だそうで、距離感には3つあるそうです。

  • 参加者とファシリテーターとの距離感
  • 参加者と参加者の距離感
  • 参加者とワークショップの目的・ゴールイメージとの距離感

私はファシリテーターと参加者の距離感がとても重要なのでは…、と考えていたのですが、ファシリテーターはあくまで参加者を導く係なので、信頼感を持ってくれるくらいの距離感で良いそうです。

それよりも重要なのが参加者と参加者の距離感。ここがうまく近づくと、参加者同士で自由な発言が促進されるので、参加者とワークショップの目的・ゴールイメージに向かいやすくなります。そのためにアイスブレイクなどの仕掛けを行っていくそうです。たとえば名前を呼びあうことはお互いを承認することになり、距離が近づきやすくなるので、名札を作って名前を呼びやすくしたりすると効果的だとか。

参加者とファシリテーター、参加者と参加者の適切な距離感ができると目的・ゴールイメージへの距離感に進んでいけるそうです。

この後もファシリテーション勉強会は終始参加者の熱量が高い状態で進み、最後には活発な質疑応答も行われました。

勉強会終了後には、担当を決めたわけではないのに自主的に議事録を取ってくれていたメンバーから、すぐにチーム全体に議事録がシェアされ、参加できなかったメンバーから「参加したかったーーー!!!」と悔しがる声も。

終了後、ふたたび大松さんに聞きました。

田城:盛り上がっていましたね。

大松:配布資料を用意せず、ポイントを書いた紙5枚だけを用意して話したので、皆さん真剣だったんだと思います。

細かい資料を作らなかったのは、資料を見るのではなく、集中して聞いて、言葉を落とし込んでほしいと思ったからですね。

資料にはメリットもあるのですがデメリットもあって、資料が手元にあるとどうしても先を読んでしまって、わかった気持ちになってしまうことがあると思います。

そうすると伝えたい言葉が心まで届かないので、心まで響いてくれ!と思いを込めてやりました。

田城:外出の予定があった社員からは参加したかったとの声や、またやってほしいとの声もありましたね。

大松:機会を見てまたぜひやっていこうと思います。また、今日参加してくれた若手がこれから基礎ワークショップデビューをするので、そこでの動きを見ながらまた改善もしていきたいと思っています。

ファシリテーション勉強会の企画や進め方も考えに考え抜かれていて、ひたすら勉強になった1日でした。