2009年08月17日

「システム視点」で機能を作っていませんか?

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ユーザビリティコンサルタント
反中 望

不動産情報サイトや転職情報サイトなど、多くの情報を掲載しているサイトでは、ユーザが複数の条件を指定して検索する、という機能が非常に重要になっています。

例えば、個人向けや法人向けの仕事情報を数多く紹介しているような情報検索サイトがあります。
そのサイトで紹介している各情報の属性は、


  1. 個人、法人のいずれも募集している
  2. 個人だけ募集している
  3. 法人だけ募集している

の三通りがあります。
それを反映して、サイトでの検索条件指定画面では、次のような項目となっています。

検索条件を指定するプルダウンの良くない例

さて、この検索機能をユーザの視点から見てみましょう。
この情報検索サイトのターゲットユーザは、大きく個人ユーザか法人ユーザのどちらかです。
例えば個人ユーザであれば、「個人を募集している情報を見たい」というニーズを持っているわけです。
それでは、個人ユーザが上記のプルダウンを見たときには、何を選べばいいのでしょうか? 「個人・法人」? それとも「個人」?

弊社で実施したユーザ行動観察調査では、ユーザが「自分は個人だから」ということで「個人」を選んだ結果、上記の三通りのうち(2)に当てはまる情報のみに絞られてしまい、件数が少なくてがっかりしてしまった、というケースが見られました。
実際には、(1)の情報も「個人を募集している情報を見たい」というユーザのニーズにはマッチしているにもかかわらず、サイトで用意していた選択肢が適切でなかったために、ユーザの目に触れなかったわけです。

この問題は結局のところ、検索のインターフェースを作る際に、「システム視点」で作ってしまっていることによる、ということができます。

システム視点での設計とユーザ視点での設計の比較


ユーザ視点で考えると、この選択肢は以下のようになっているべきです。

ユーザ視点で作り替えた例


上記の選択肢であれば、「個人」を選んだユーザは、個人を募集している全ての仕事情報、すなわち、(1)「個人・法人両方を募集」と(2)「個人のみを募集」の両方を見ることができます。つまり、ユーザは自分の状況・ニーズ(個人か法人か)に合わせて適切な選択肢を選ぶことができ、さらにサイトとしてもユーザにマッチした情報を最大限提示することができるのです。


今回挙げたのは一例に過ぎませんが、ウェブサイトの検索機能は特に、裏側のシステムと大きく絡むため、つい「システム視点」で作ってしまいがちな傾向があります。その結果、ユーザにとって情報が探しづらいウェブサイトになると、ユーザはもっと使いやすいサイトを求めて離脱してしまうことにつながります。

あなたのサイトの機能が「システム視点」になっていないかどうか、一度「ユーザ視点」で見直してみてはいかがでしょうか?

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