2008年05月19日

ユーザの訪問頻度を考慮したトップページ設計

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顔写真
ユーザビリティコンサルタント
西脇 純平

今回は「ユーザの訪問頻度」を考慮した工夫について、ニュースサイト(※1) のトップページを題材に取り上げます。

※1 記事コンテンツを中心としたメディアサイトを「ニュースサイト」と定義しています。

多くの場合、ニュースサイトには同じユーザが定期的に訪れますが、このときユーザはまだ見ていない記事の中から興味のあるものを探そうとします。サイト側はより新しい情報をユーザに訴求する必要がありますが、訴求の仕方を決めるにはユーザの訪問頻度を知る必要があります。

例えば、あるニュースサイトでは、1日に記事を2、3本配信しており、トップページではその日の最新記事3本を大きく見せるレイアウトを採用していました。

画面A

今日の最新記事が面積を大きく取っているため、情報が更新されたことが伝わりやすくなっています。1日1回以上の頻度でサイトを訪れるユーザにとっては、新しい情報だけをすぐに手に入れることができる好ましい設計であると言えます。

しかしアクセス解析の結果、このサイトには週に1回程度の頻度で訪れるユーザが圧倒的に多く、毎日訪れるユーザはごく少数であることが分かりました。つまり、多くのユーザにとっては15-20本程度の『まだ見ていない記事』があるにも関わらず、トップページでは3本しか訴求することができていなかったのです。

このサイトの場合、1週間分の記事(15-20本)を一覧できるレイアウトを採用することで、多くのユーザにより多くの記事を見てもらうことができます。

画面B


どちらの画面を採用するかは現状のユーザの訪問頻度だけではなく、「今後どれくらいの頻度でユーザに訪問して欲しいか」を考慮して決定する必要があります。ただこのサイトの場合、せっかく書いた多くの記事がユーザにほとんど認識されていない状態をまず解決する必要があったため、Bの画面を採用しました。

ニュースサイトでは、情報が新しいことが非常に重要です。しかし、3日前の情報が「古い」とは限りません。ユーザの訪問頻度によって「新しい」の定義が異なることに注意し、記事の見せ方を工夫する必要があるでしょう。

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