2008年06月23日

色や模様が購入の決め手となる商品の見せ方

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顔写真
ユーザビリティコンサルタント
酒巻 厚志

ECサイトでの商品画像の出し方についてはこれまでも何度か取り上げてきました。今回は衣料品やアクセサリーなど、同じ形状であっても色や模様によって購入意欲が変わってしまう商品の見せ方について考えます。

衣料品を販売しているあるサイトでは、数種類の色を展開している商品について、一覧画面では代表的な一色のみを掲載しており、商品の詳細画面まで入ると同じタイプの他の色の商品も購入できることがわかるようになっていました。(図1)

図1:商品一覧画面と商品詳細画面
図1

上記のサイトを訪れたユーザは、商品一覧画面を見てBのシャツの形状は気に入ったのですが、灰色ではなく水色のシャツが欲しかったので、Bのシャツの商品詳細を閲覧しようとはしませんでした。その後、しばらく一覧画面を閲覧した末、別の商品を探しに他のサイトに行ってしまいました。
実はBのシャツには水色の商品もあったのですが、ユーザは一覧画面の写真だけで判断してしまったため、水色のシャツの存在に気がつかなかったのです。

衣料品やアクセサリーのような商品は色違いや模様違いというだけでユーザには全く別の商品だと認識されてしまいます。そのため、同じタイプで三色を展開しているものであれば、一覧画面上では一つの商品に対し三色のバリエーションの商品が存在していることをユーザに伝える必要があります。

一つの対応策としては図2の左側のように、色ごとに別の商品として一覧画面に掲載し、同じタイプでも複数の色の商品が存在していることをユーザに伝える方法があります。 (ユニクロオンラインストアではこのような対応が取られています)
しかしながらこの場合、全種類の商品の写真を用意することが難しいこともあるでしょう。 そのような場合には、図2の右側のように色違いの商品を示唆するアイコンを置いたり、あるいは色のラインナップを明記するなどの対応を行うことでもユーザを逃がしてしまう可能性は軽減できるでしょう。(アマゾンのアパレルカテゴリーでは後者の対応が取られています)

図2:改善例
図2

ユーザが選ぶ基準として色や模様などを重視する商品を扱っている場合、販売している商品の存在をユーザに伝えられているかどうかを改めて見直し、一覧画面での商品の見せ方を見直してみると良いかもしれません。

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