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ITPによるリターゲティング広告、計測ツールへの影響

2017年9月20日から、iPhoneなどに搭載されているSafariブラウザに、Inteligent Tracking Prevention(ITP)と呼ばれるトラッキング防止機能が追加されました。このページではITPの概要と、その影響について説明しています。

この記事のポイント

  • 状況によりSafariブラウザにリターゲティング広告が配信されなくなる可能性がある!
  • リダイレクトでCookie付与しているツールも影響を受ける
  • いろいろな情報が飛び交っているので、冷静に正確な情報収集を!

SafariブラウザのITP(Intelligent Tracking Prevention)とは

Apple 社が9月20日に最新バージョンの iOS11 や macOS High Sierra に追加した機能で、Safari ブラウザが広告配信等を目的とする追跡用 Cookie を識別すると一定期間後に Cookie の利用制限がかかるものです。この機能はデフォルトでオンになっています(9月20日現在、弊社調べ)。

Apple社によると、ある Cookieが ITP の対象になった場合、そのCookieの取得後 24 時間を経過した時点でサードパーティ文脈での利用ができなくなります(以下で詳しく説明します)。

※ 最新情報はApple社の公式情報をご確認ください

「Cookieをサードパーティ文脈で利用する」とは

Cookieとは、ブラウザがウェブページの情報を保存しておく仕組み、あるいはそれによって保存されるデータそのもののことを言います。よく、ファーストパーティCookie、サードパーティCookie、という言い方をしますが、実はこういった名称のCookieが存在するわけではなく、あるCookieをどういった場面で利用するかによって、ファーストパーティかサードパーティか、という区別をしているのです。

両者の違いは、Cookieの発行元ドメインです。ユーザが実際に見ているページのドメインから発行されているものがファーストパーティCookie、それ以外のドメインから発行されているものがサードパーティCookieと呼ばれます。そのため、ある場面ではファーストパーティCookieだったものが、違う場面ではサードパーティCookieとなり得ます。

ITPの影響を受けるのは、サードパーティ文脈でCookieを利用しているケース、つまり、「ユーザが見ているページ」とは異なるドメインに紐付いたCookieを利用しているケースです。

リダイレクトでCookieを付与しているツールも影響を受けます

ツールの中には、リダイレクトによってCookieを付与しているものが多くあります。ユーザにはわからないくらいの短い時間、計測サーバを経由するときにCookieを付与するので、その時点ではファーストパーティCookieであると言えます。しかし、実はこれもITPの対象になり得るのです。

例えばアクセス解析などの計測ツールでは、計測対象のサイトにタグを設置してユーザのアクセス情報を計測サーバに送信しています。その際、計測サーバに紐付いたCookieも一緒に送信されていて、ツールはそのCookieを手がかりに、ユーザの同定を行っています。

このとき、表示しているのはツールの計測対象になっているサイト、利用しているのは計測サーバに紐付いたCookieということで、「Cookieのサードパーティ文脈の利用」に該当してしまいます。

Safariブラウザのユーザについては、最初に計測サーバを経由してから24時間以上経って計測対象サイトを再訪した場合、ITPの影響で計測サーバのCookieが利用できません。このため、「ツールにアクセス情報は送られるが前回の訪問と同じユーザとは認識できない」ということが起きます。

リターゲティング広告への影響

リターゲティング広告の配信にはサードパーティ文脈でCookieが利用されているケースが非常に多くあります。これは、Cookie付与から24時間が経過するとSafariブラウザを利用しているユーザ、つまりほとんどのiPhoneユーザにはリターゲティング広告が配信できなくなる可能性が高い、ということを意味しています。

ご利用の媒体がITPに対応しているか、今後対応予定があるかを確認されることを強くお勧めします。

アクセス解析・広告効果測定ツールへの影響

「ツールにアクセス情報は送られるが前回の訪問と同じユーザとは認識できない」と、ツール上では2度目のアクセスは「別のユーザの1回目の訪問」とみなされます。1回ずつの訪問、または24時間以内の訪問データが1人のユーザとして認識できれば良い、というケースでは大きな問題にはなりませんが、24時間以上の複数回にわたる訪問をトラッキングしている広告効果測定ツールでは、広告を正しく評価することができなくなります。コンバージョン自体の計測はできても、それがどのユーザのコンバージョンなのかがわからないため、間接効果が測れなくなるのです。

媒体と併せて、ご利用中のツールのITP対応状況を一度確認されることをお勧めします。

ITPの影響例

ウェブアンテナはITPの影響を受けずに計測可能です

ウェブアンテナも従来、一部の広告計測(リダイレクト方式)においてサードパーティ文脈でのCookie利用をしていましたが、SafariブラウザにITP機能が追加されたことを受け、SafariブラウザでのアクセスについてはファーストパーティCookieのみを利用した計測方法にする修正リリースを2017年9月21日に行いました。

具体的には、Safariブラウザでリダイレクト方式の広告をクリックした場合、ランディングページへ遷移する際に自動でURL末尾にウェブアンテナの広告パラメータ(?waad=xxxx)が付与されるようになりました。この広告パラメータとランディングページに設置する入口ページタグによって、ITPの影響を受けないダイレクト方式の計測を行うことができます。

詳細については、ビービットまでお気軽にお問い合わせください。

ウェブアンテナについて詳しく見る

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