2010年10月25日

サイト外でのユーザ心理を利用する3つのポイント【後半】

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ユーザビリティコンサルタント
三木 順哉

(前回の続きで、「企業サイト以外での情報収集によってユーザが陥りがちな3つの心理」の3つ目をご紹介します。

3. ネガティブなニュースや記事によって、製品に対して不安を感じる

サイト外で情報収集をしていると、ユーザが製品に関連するニュースやブログ記事を発見するケースがあります。

ある健康食品のサイトでは近年話題のサプリメントを主力製品として紹介していました。ユーザ行動観察調査において、そのサプリメントに興味を持ったユーザがサプリメント名で検索を行ったところ、「過剰摂取に注意」というニュース記事が検索上位に表示されたため、ユーザはその記事を読み、サプリメントの摂取に対して少し不安を感じました。

その後、ユーザはサプリメントを紹介していたサイトに戻り、摂取量や過剰摂取に関する情報を探しましたが、結局見つけることができず、不安を抱えたままサイトを立ち去ってしまいました。

このケースでは、ユーザの不安に答える情報を用意するだけで、ユーザの信頼を獲得し、検討を続けてもらえた可能性があります。ユーザの不安を知らないがために、大切なお客様を不安にさせたまま、立ち去らせてしまったのです。



いくつかの例で見てきたように、ユーザは特にネガティブな情報をサイト外で探そうとする傾向があります。つまり、ユーザはサイト外で不安や疑問の種を拾ってきます。サイト外でユーザが何に不安や疑問を感じるのか、1歩踏み込んでユーザを理解すれば、自社サイトはよりユーザにとって価値ある情報を提供できるでしょう。


参考:関連記事紹介

「サイト外のユーザ行動も踏まえたコミュニケーション設計」というテーマに関わる、過去の「ユーザビリティ実践メモ」の記事をご紹介します。

合わせて読んでいただくことで、さらに理解を深めていただければと思います。

『仲間サイト』を最適化する(2006年12月25日)

自社サイトの利用を促進するような他サイト、媒体を『仲間サイト』と捉えて着目することの重要性を説明しています。

世の中の関心事を踏まえて対応する(2008年04月14日)

今回の記事の「3. ネガティブなニュースや記事によって、製品に対して不安を感じる」にも通じる内容です。

ユーザの「気になっていること」を活用しよう(2009年01月05日)

ユーザは、TVCMや広告、雑誌の記事、あるいは店舗等で自社製品・サービスに触れているため、そうした前提を踏まえたコミュニケーションの重要性について説明しています。
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