2010年02月08日

他媒体からユーザをスムーズに誘導するために、一貫性のある表現を

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ユーザビリティコンサルタント
竹川 深

インターネットは企業活動のなかでますます重要度を増し、ダイレクトメール(DM)やテレビCMといったサイト外メディアとの連携も増えてきています。
実践メモでも、サイト外メディアを考慮した情報提供について何度か取り上げてきました。
【参考記事】

今回は、特にサイト内での表現について、サイト外メディアとの連携に課題が見つかったケースと改善例をご紹介します。

会員制のサイトなどでは、ユーザに紙のDMを送って、サイト内での申し込み手続きやキャンペーンに誘導することがあります。

このような場合、ユーザを申し込みやキャンペーンのページへスムーズに誘導することが非常に重要ですが、DMとサイト内の表現がずれているために、失敗してしまうケースがあるようです。

メディアが異なるとクリエイティブを制作・管理する方が異なる場合も多いため、特に連携が不十分になりやすい可能性があります。弊社のユーザ行動観察調査では、実際に以下のような失敗例が見つかりました。

1. DMとサイトで名称や文言が違うために、同じものを指していることがユーザに伝わらない


図表1:DMとサイトで名称や文言が違うために、同じものを指していることがユーザに伝わらない


この例では、DMでの誘導文と誘導先のページで違うキャンペーン名称を用いていました。

すると、ユーザはサイト内で自分がDMで見て気になったキャンペーンがどこにあるか探せず、「DMのキャンペーン名と違ったので、自分が見たキャンペーンだとは思いませんでした」と発言しました。

当たり前のような結果ですが、サイト外メディアとの連携が不十分な場合や、サイト内での誘導を強めるために別のコピーを作成した場合など、異なる名称や文言を用いてしまうケースは十分起こりえます。

改善策としては、DMなどサイトへ誘導するメディアの内容を必ず確認し、誤解や見落としがないように一貫性のある表現を用いるべきでしょう。

2. DMとサイトで表現の強さが違うために、同じものを指していることがユーザに伝わらない


図表2:DMとサイトで表現の強さが違うために、同じものを指していることがユーザに伝わらない


この例では、DMを用いてサイト内での手続きに誘導する際、DMでの誘導文で用いていた「至急」というワードを、誘導先のページでは用いていませんでした。

その結果、ユーザは手続きをどこから行って良いか分からず、「サイト内ではDMと違ってすぐに手続きが必要という感じがしなかったので、自分が見たものとは違う手続きだと思いました」と発言しました。

「至急」や「無料」、「限定」といったユーザを惹き付けるワードは、ユーザの印象に強く残る分、しばしば情報を探す手がかりとなります。サイト外でユーザを惹き付けるために使ったワードは同じようにサイト内でも使い、「DMで見たものと同じだ」とユーザに分かりやすいようにすると良いでしょう。

3. DMとサイト内でデザインが違うために、同じものを指していることがユーザに伝わらない


図表3:DMとサイト内でデザインが違うために、同じものを指していることがユーザに伝わらない


この例では、DMを用いてサイト内での手続きに誘導する際、DMと形状や色使いが異なる見出しやバナーを用いていました。

その結果、ユーザは手続きを行う箇所を探す際に迷って時間がかかり、「DMとサイト内で色も雰囲気も違うので、全く目につきませんでした」と発言しました。

<ウェブサイト:改善後>では、DMと同じ色やフォント、画像を用いて見出しやバナーを作成しました。その結果、スムーズな誘導ができ、アイトラッキングツールを用いた分析でも、ユーザが迷わず視線を向ける傾向が見られました。

名称や文言はもちろん、色やフォントといった視覚的特徴が顕著に異なっていると、一見して違うものを指していると解釈してしまい、迷ってしまう可能性が高くなります。

ウェブサイトは能動的なメディアのため、ユーザに自ら情報を見つけ出してもらう必要があります。ユーザがサイト訪問前に接触するメディアでの表現をチェックし、同じ表現で誘導することで、よりスムーズに目的が達成できる、「使えるサイト」になることでしょう。

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