2009年07月13日

ネットリサーチを正しく利用するための3つのポイント

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ユーザビリティコンサルタント
楳園 秀土

ネットリサーチは従来のアンケートと比較して低コストかつ短期間で定量データを獲得できる有益な手段のひとつです。

しかし、その手軽さが逆に誤った結果を導き出してしまう危険性があることには注意が必要です。

ネットリサーチのユーザはいい加減な回答をしやすい

ネットリサーチでは、インタビュー調査のように質問者が同席していないため、回答時の態度が見えず、無責任に回答しやすいという特徴があります。

また、調査会社に登録したモニターを対象にアンケートを行う場合、ユーザ(モニター)はアンケートに回答するだけでポイントや謝礼を獲得できるので、アンケートに「正しく」回答するインセンティブが小さく、適当に回答してしまうことがあるようです。

今回はネットリサーチにおいて回答の正確性を高める方法を3つ紹介します。


対応策1. ダミーの回答項目を用意する


選択肢の中に現実には有り得ない項目を紛れ込ませ、その項目をチェックしたユーザを排除する方法です。下の例をご覧ください。

ダミー項目の例

このダミー項目に回答したユーザを排除することで、より正確な結果を得ることが可能になります。


対応策2. 設問数を少なくする

設問数が多くなるほどユーザは集中力を失い、回答の正確さが失われる傾向があります。

多くのインプットを得たいため調査項目は増えがちですが、設問が増えるほど回答精度が下がることを理解した上でアンケートを作成することが重要になります。


対応策3. 簡易テストを行い、回答が難しい箇所を取り除く

回答しやすいアンケートを作るためには、設問数だけではなく、設問自体のわかりやすさ、設問を並べる順番なども重要です。

ユーザは答えにくい設問を目の前にすると、取りあえず適当に回答し、次に進もうとする傾向があります。

このような状況を事前に察知するために効果的なのが、「アンケートの簡易ユーザテスト」です。

同僚など近くの人に実際にアンケートに回答してもらうことで、「設問は簡単に理解できるか」、「回答選択肢に抜け漏れはないか」、「一般の人が知らない専門用語を用いていないか」などについて、手軽にチェックすることが可能になります。


以上のことを実践することで、より精度が高いアンケート回答を獲得することが可能になります。

ネットリサーチを用いる際には是非参考にしてください。

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