第16回 シニア向けサイト構築【前編】

急増するシニアユーザを確実にサイトに取り込むには、シニアの特性にも十分配慮した上でサイト構築を行うことが必須です

2002年10月29日

急増するシニア(高齢者)ユーザ

今回から2回に分けて、シニアユーザにとって使いやすいサイトはどういうものなのかを見ていきます。まず、ここではシニアを65歳以上の年齢層と定義します。

年齢を重ねることで、個人差はあるものの、身体機能は確実に低下します。これはウェブサイトの利用にも大きな影響を与えます。

高齢化社会の進展とともに、シニア層のインターネットユーザは急増しています。ところが、多くのウェブサイトはシニアが利用するということを想定していないために使い勝手が悪く、シニアにストレスを与えるものとなっています。

シニアもウェブサイト産業にとって重要な顧客となりつつある今、シニアにとって使いやすいサイトを構築し、彼らを囲い込むことに成功すれば、その利益は莫大なものとなるでしょう。

シニアにとって使いにくい理由

シニアにとって使いやすいサイトを構築するには、シニアの身体的特性を認識することが必要です。

1. 視力の低下
加齢に伴い視力低下と遠視(老眼)が同時に進行します。そのため、シニアの多くは小さな文字を読むことを苦手とします。低下した視力を補うために画面に顔を近づけると遠視のために焦点の調節が出来ず文字がぼやけてしまい、逆に焦点を合わせるために画面から顔を遠ざけると今度は文字が小さすぎて読めなくなるのです。その結果、長時間ウェブサイトを閲覧することは難しくなってしまいます。
2. 記憶力の低下
一般的に、加齢とともに短期的な記憶力が低下するといわれています。このため、ウェブサイト上で現在位置を見失う可能性が高くなります。
3. 巧緻性(こうちせい:思い通りに体を動かせること)の低下
筋力低下や認知機能低下のために素早い行動は難しくなります。また手の震えのために意図どおりにマウスを動かせない人もいます。これは誤ったクリックなどの細かい動作ミスを誘発する原因となります。

以上の点は、言われてみれば当たり前のことばかりです。しかし、デザイナーやプロデューサーといったサイト制作者の多くは若いため、このようなシニアの事情には想像が及ばないようです。急増するシニアユーザを確実にサイトに取り込むには、シニアの特性にも十分配慮した上でサイト構築を行うことが必須なのです。

では、具体的にはどのように対処していくべきでしょうか。次回コラムでは、具体的な解決策についてご紹介します。

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