第6回 ユーザビリティ・コンサルタント

「ユーザビリティ・コンサルタント」の存在は一般的にあまり認知されていませんが、ウェブサイトを構築し、インターネット事業を成功させるためには、なくてはならない存在です。

2001年5月16日

ユーザビリティ・コンサルタントがウェブサイト構築プロジェクトに参画することにより、ウェブサイト構築の過程で発生する問題をスムーズに解決することができます。

問題解決能力

実際に発生しうる問題を、ユーザビリティ・コンサルタントは如何に解決するのでしょうか。

ケース1:デザインセンスの問題

<問題>
デザイナーとクライアント間の意見がかみ合わずに、デザインがなかなか決まらず、プロジェクトの進捗が遅れる。
<解決>
ユーザビリティ・コンサルタントがユーザビリティに関する問題と、デザインセンスに関わる問題を切り分けることにより、議論のポイントを見極めることが可能になり、冷静に話し合える。
また、ユーザビリティ自体が判断の指針となり、両者が納得した形で意思決定できる。

ケース2: 設計指針に関する問題

<問題>
サイトマップ設計や画面構成設計における頼るべき明確な指針がないため、設計担当者のスキルに依存してしまい、複数の設計者がいる場合にはサイト全体の質を一定に保てない。
<解決>
ユーザビリティ・コンサルタントがユーザビリティの観点から設計のガイドラインを示し、全体の水準を一定以上に保つ。

ケース3:改善点不明の問題

<問題>
運営しているウェブサイトに対して、ユーザから曖昧な苦情があがってきたが、どこをどう改善して良いのかわからない。
<解決>
ユーザビリティテスト(ユーザ行動観察調査)や専門家による評価を行い問題点を洗い出し、具体的な改善案を提示する。

このように、ユーザビリティ・コンサルタントがプロジェクトに参画することにより、開発スピードを上げ、サイトの質を高めることが可能となります。

求められるスキル

ユーザビリティ・コンサルタントに求められるスキルは多岐にわたりますが、以下のスキルがユーザビリティ・コンサルタントにとって必須と考えています。

ユーザビリティ・コンサルタントに必要なスキル

  1. ユーザビリティ (テスト手法、インフォメーション・アーキテクチャ、認知心理、ウェブにおけるユーザの行動特性など)
  2. コンサルティング (問題解決能力、コミュニケーション能力、プロジェクト管理)
  3. デザイン (色、画像、レイアウトなど)
  4. システム (HTML、JavaScript、サーバーサイドアプリケーション、RDB、ネットワークなど)

上記のスキルを兼ね揃えた人材はまだ多く存在するわけではありませんが、今後、ユーザビリティ・コンサルタントがインターネットの発展の一翼を担っていくと思われます。

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実績

  • ベネッセコーポレーション

    外部環境の変化に伴い、既存のコミュニケーションでは新規会員獲得が難しくなっていた。これまでとは違うユーザのニーズを捉えたコミュニケーション方針を策定し、ウェブサイト経由の申し込み数108%を達成。

  • 旭化成ホームプロダクツ

    ウェブサイトを製品の魅力を訴求する新たなメディアとして活用するためのリニューアルを実施。豊富なコンテンツ力を活かしターゲットユーザを商品ページへ誘導し、商品詳細ページにて他社商品との違いや独自のブランド力を訴求することに成功。

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